導入事例

Azure 導入事例

応用地質株式会社 様

わずか1カ月でセキュアなChatGPT環境を構築し活用開始

Azure OpenAI Serviceのセキュアな環境構築とChatGPTのノウハウを
伝授するシーイーシーの伴走支援が、生成AIの取り組みをさらに前進させる

背景

  • 中期経営計画「OYO Advance 2023」に基づくイノベーション戦略で掲げたDX推進の具体的な施策として、生成AIの活用は重要な取り組みのひとつ
  • 生成AIを社内で利用するには、セキュアな環境が必要
  • 生成AIの環境構築だけでなく、活用を伴走してくれるベンダーが必要

成果

  • 業務クオリティの向上、無駄な時間の削減といった効果が見え始めている
  • わずか1カ月でセキュアなAzure OpenAI Serviceの環境を構築
  • シーイーシーの伴走支援のもと、3種の生成AI環境を利用中。着実に活用実績とリテラシーを蓄積

生成AIに取り組み始めた背景

地質調査会社のイノベーション戦略

1957年の会社設立以来、地質調査会社(地質コンサルタント)のエキスパート企業として、地質・地盤に関わる専門的知見と地球科学に基づく技術をベースに、社会課題を解決に導いている応用地質株式会社。事業は社会課題として捉えている「インフラ・メンテナンス」「防災・減災」「環境」「資源・エネルギー」の4分野で展開する。同社は現在、中期経営計画「OYO Advance 2023」に基づき、DXを核としたイノベーション戦略を重要な成長ドライバーとして位置づけ、新規ビジネスの創出・既存ビジネスの深化およびそれを支える業務プロセスや企業文化の変革など、全方位におけるイノベーション創出とその好循環に注力している。

生成AIに注目するもセキュリティに懸念

応用地質株式会社 執行役員 DX推進本部長 CDO/CISO 松井 恭氏
応用地質株式会社
執行役員 DX推進本部長 CDO/CISO
松井 恭氏

イノベーション戦略で掲げたのは「新事業サービス創出に向けたDX推進」「既存ビジネスモデルの深化に向けたDX推進」「働き方改革、生産性の革新的向上に向けたDX推進」の3つ。今回の生成AI活用は、そのDX推進の取り組みのひとつとなる。「当社は以前からAIに注目し、事業活動や生産性向上に向けて、少しずつ取り組んできた中、生成AIのChatGPTが登場。非常に有用だと思った反面、そのまま導入するには社内情報やお客様情報が流出する可能性もあり、セキュリティ上、問題があると感じました。利用を規制することも頭をよぎりましたが、DXを推進する我々にとって、かえって本末転倒になると判断。むしろ積極的に生成AIを活用していくためにセキュリティの担保を模索するようになりました」と語るのは執行役員 DX推進本部長 CDO/CISO 松井 恭氏。

生成AIの導入と利用状況

Azure OpenAI Service環境の構築をシーイーシーに依頼

同社は生成AIを導入すべく、DX推進本部が主体となって調査を進めた。たどり着いたのは、さまざまな生成AIモデルをAzureのクラウドプラットフォーム上で利用できるAzure OpenAI Service。Microsoft Azure上にあり、セキュリティが担保されているAzure OpenAI Serviceなら、入力情報がAIのトレーニングに利用されることはなく、機密情報が外部に漏れる心配もない。

次のフェーズは、Azure OpenAI Serviceで生成AI環境を構築するベンダーの選定。さまざまなベンダーを比較・検討し、最終的に、シーイーシーを選定。その理由について松井氏は「シーイーシーとは以前から取引があり、実力のあるベンダーだと思っていました。Azure OpenAI Serviceの導入において、評価したのは、1カ月以内で構築できるスピード感と技術力、そして誠実な対応です。自社でもAzure OpenAI Serviceの活用に取り組んでおり、良いところも悪いところも包み隠さず話してくれたところに好感を持ちました」と笑顔で語ってくれた。

ChatGPTで取り組む3つの生成AI活用

応用地質株式会社 事業統轄本部 サービス開発推進室 主担 村田 雄一郎氏
応用地質株式会社
事業統轄本部 サービス開発推進室 主担
村田 雄一郎氏

2023年6月末、同社はシーイーシーにAzure Open AIサービスの構築を依頼。シーイーシーのスピーディな対応により、約2週間後の7月中旬には構築を完了し、お客様による検証および運用開始に向けて準備を開始。予定通り、8月よりAzure OpenAI Serviceを活用したTeamsでセキュアなAIチャットの運用を開始した。「使い始めて間もない状況ですが、すでに生産性向上に役立っていると認識しています。特に、これまで見えていなかった無駄な時間が削減され、業務クオリティが向上していると感じます」と語るのは事業統轄本部 サービス開発推進室 主担 村田 雄一郎氏。現在、社内での活用方法としては主に3通りある。

① TeamsでのセキュアなAIチャット
全社員が利用できる社内版ChatGPT。Microsoft Teamsと連携しており、Teams内のチャットでチャットボットに語りかけると、質問内容に応じた情報の提供や文章の作成、翻訳作業などを行ってくれる。「業務効率のアップが目的ではなく、ChatGPTをセキュアな環境で気兼ねなく利用できることを主眼に置きました。『社内情報を入れても問題ないセキュアな環境です』とアナウンスしたこともあって、すでに社員の約半数が利用しています」(松井氏)

実際、ユーザーはセキュアAIチャットをさまざまな形で利用しているという。村田氏は、「お客様に送信するメールの添削で利用しています。誤字・脱字がないか、言い回しに問題はないか、マニアックな用語を使い過ぎていないかなど、ChatGPTが利用者に適切なアドバイスをしてくれます。ほかの社員からも、『Excelのマクロ作成にも役に立っている。間違えているところを的確に指摘し、すぐに直してくれる』『コードを書いてくれるため、時間短縮につながっている』などの声があり、かなり重宝しているようです。また、セミナーテーマのアウトラインづくり、営業アンケートの質問例づくりといった利用方法もあります」と手ごたえを感じている。

② 営業活動報告へのコメント
ChatGPTをSFA(Sales Force Automation)に連携させた利用方法。営業担当者がSFAに記載する活動報告書をChatGPTに事前チェックさせることで、営業活動の良いポイント・改善ポイント、報告内容の不足、活動のアドバイスといったフィードバックがもらえる。村田氏は「ChatGPTによる客観的な評価というのが重要。個々の自己流がルーティン化してしまうと、偏った報告書になりがちですが、ChatGPTの客観的なフィードバックは営業担当者に気づきを与え、精度の高い報告書づくりに役立ちます」と語る。

ChatGPT活用図1
ChatGPT活用図2
シーイーシー サービスインテグレーション事業本部 エンタープライズサービス事業部 マイクロソフトサービス部 グループマネジャー 藤木 克直
シーイーシー
サービスインテグレーション事業本部 エンタープライズサービス事業部 マイクロソフトサービス部 グループマネジャー
藤木 克直

また、ChatGPTの指摘を集計すると、「別途検討」と記載し、具体的な期日が書かれていない、タスク化されていない事象があるなど、ありがちな情報の不足が傾向として見えてくる。蓄積したデータを傾向としてまとめ、営業マネジャーにフィードバックすることで、各担当者の営業スキルの底上げや、マネジメントのサポートにもつながると考えている。

こうした利用方法について、シーイーシー サービスインテグレーション事業本部 エンタープライズサービス事業部 マイクロソフトサービス部 グループマネジャー 藤木 克直は「私自身、長くSFAに携わってきたこともあって、フィードバックの重要性は認識していました。ただし、内容が伴った報告書でなければ、ChatGPTは適切なフィードバックを返すことができません。フィードバックが得られているのは、応用地質様の営業担当の方が作成される報告書は、総じてレベルが高いといえます。今回のコメントでよりブラッシュアップが可能になるので、営業力強化につながるのでは」と語る。

③ 社内規約のFAQ
大量のテキストデータを学習させ、人間のような自然な言語を生成できるLLM(Large Language Models:大規模言語モデル)を活用して取り組んでいるのが社内規約のFAQ。「通常のFAQは、自分たちで質問や回答を作ってデータベース化する作業が必要になります。しかし、非常に手間と根気がいる作業のため、なかなか取り組むことが難しい。そこで、注目したのがLLMです。社内規約を読み込ませて学習した内容をもとにChatGPTが的確に回答してくれるのではないかと考えました」さらに松井氏は、「現在はPoC(実証実験)中のため、回答の精度は完璧とはいえない状態。それでも、現時点のレベルを許容範囲とし、あえて正答率が上がるチューニングはしていない。その理由は、今後、ChatGPT自体が猛烈なスピードで進化するはず。この進化に追随するためにも、あえて今作りこまずに、『上手に付き合うこと』『活用経験の蓄積』を重視している」と熱く語った。

今後の展開と期待

部門それぞれの取り組みも推奨

報告書の要約など、社内には生成AIに対してさまざまなニーズがあるという。それを踏まえ、DX推進本部は部門個々の取り組みも推奨している。「社内にはさまざまな課題に取り組む人たちがいますから、そういった社員にもセキュアなAzure OpenAI Serviceの環境を用意してほしいとシーイーシーにお願いしました。個々の取り組みに可能性が見えてきた際には、管理者を選任しなければなりませんが、今は自由な発想に任せる段階なので、まずはどんどん使ってもらうことを、推進をしています。一方で、DX推進本部と他部門のパラレルに進む生成AIの取り組みが、重複投資になるのは避けなければなりません。来期はDX推進本部が主幹部門としてしっかり予算を確保し、レイヤーを切り分けていく必要があると思っています」(松井氏)

今後もシーイーシーの伴走支援に期待

なお、今回の取り組みはスピーディな展開もあって、大きな予算を確保せずにスタートができた。「Azure OpenAI Service自体が安価なこと、Microsoft Azureを知り尽くしたシーイーシーの伴走支援が功を奏し、最小限のコストで取り組むことができました」と松井氏。続けて、シーイーシーに対しては「今回の取り組みは、シーイーシーの伴走支援があってこそだと思っています。そのなかで、スピーディかつタイムリーに生成AIに関するさまざまな情報をもらえるのは本当に助かっています。今後もシーイーシーの伴走支援のもと、生成AIの活用に取り組んでいきたいと考えています」と期待を込めて語った。

応用地質株式会社 様
応用地質株式会社様

本 社:
〒101-8486 東京都千代田区神田美土代町7番地
代表者:
代表取締役社長 天野 洋文
従業員数:
連結 2,438名、単体 1,209名(2022年12月31日現在)
事業内容:
  • 道路・都市計画ならびに土木構造物および建築構造物などの建設にともなう地盤の調査から設計・施工監理にいたるまでの一連の技術業務
  • 地すべり、崖崩れ、地震災害、風水害などの調査、自然災害リスクの調査、解析、予測、診断、評価から対策工にいたる技術業務
  • 環境保全・環境リスクの調査、解析、予測、診断、評価から対策工にいたる技術業務
  • 地盤・環境・災害情報など、地球に関する情報の収集、加工、販売
  • 各種の測定用機器・セキュリティ機器・ソフトウェア、システムの開発、製造、販売、リース、レンタル
URL :
https://www.oyo.co.jp/

1957年、「地質工学の創造」を旗印に地質調査会社としてスタート。以来、地質のエキスパート企業として、地質の視点から「インフラ・メンテナンス」「防災・減災」「環境」「資源・エネルギー」の4つの事業を展開。土木や防災、環境といった他の専門分野との境界領域を開拓し、より良い社会の実現に向けた社会基盤の整備や災害に強い強靭なまちづくり、豊かな自然環境の保全と育成、資源・エネルギーの安定供給、そしてSDGsの目標達成に貢献し続けている。

※製品名・企業名・役職名など、記載の情報は取材時のもので、閲覧時には変更されている可能性があります。

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