導入事例
生成AI活用支援サービス
導入事例
株式会社アドヴィックス 様
AIツールを“導入して終わり”にしない
全社定着・業務効率化を実現するカスタマーサクセス型AI活用支援

トップダウン×ボトムアップで1人あたり月4時間の効率化
全社に活用を定着させるための支援とは
課題
- 高精度な社内専用AIチャットを構築したが、活用してもらわなければ効果が得られない。
- 生成AI CoEによる活動は推進していたが、トップダウンによる活用推進の方が効果が高い。
- まずは経営~マネジメント層の意識向上が重要に。
効果
- 1000人以上のアクティブユーザー、1人あたり月4時間の業務効率化を実現。
- 「生成AIなしの生活には戻れない」という声が現場から続出。
- 社長から部長まで35名の役職者がハンズオンでAIを体験。
- ボトムアップ×トップダウンの両輪支援で、AIが“特定部署のツール”から“全社の武器”へ。
生成AIへの取り組みの背景と構築システム
CoEも設置し生成AIへの取り組みを推進
世界トップレベルのブレーキシステムサプライヤーとして、高品質なブレーキシステムおよびコンポーネントをグローバルに供給している株式会社アドヴィックス(以下 アドヴィックス)。AIを活用したDX推進にも積極的に取り組んでいる。AI技術を業務効率化と組織の成長を加速させる鍵と捉え、ビジネスプロセス革新部や技術統括部を中心に、現場に根づく実践的な取り組みを進めているのだ。
「2023年には社内における生成AIの正しい理解促進やガイドライン制定を目的として、生成AI CoE※活動を開始しています」と語るのは、ビジネスプロセス革新部でグループリーダーを務める坂本 昌之氏。約30名が部門横断で集まり、ノウハウの共有や技術動向の調査などを進めてきたと振り返る。
※ CoE:Center of Excellence。専門人材やノウハウなどを集約し、知識の共有や課題解決などを推進する組織やチーム。
重要なのは活用して成果を出すこと
その後、シーイーシーの協力のもと、OpenAIの技術をベースとした高セキュリティの「アドヴィックス専用ChatGPT」を開発。2024年9月に社内リリースしている。これはRAG(Retrieval-Augmented Generation:検索拡張生成)を組み込んだ生成AIチャットシステムであり、事前に想定問答集などを作成してチューニングすることで、極めて高い精度を実現している。 しかし「いかに高精度なチャットシステムを実現しても、使ってもらわないことには成果は出ません」と坂本氏。これは多くのAI導入プロジェクトに共通する課題だといえるだろう。そこでアドヴィックスが積極的に推進しているのが、ユーザーに対する活用支援である。ツールを構築するだけでなく、組織全体に活用を根付かせる“カスタマーサクセス”の伴走があってこそ、投資は成果に変わる。アドヴィックスが次に取り組んだのは、まさにこの“使いこなす文化”の醸成だった。
ベンダーの選定経緯とサポート内容
20年以上の付き合いとAIの実績を評価
その具体的な内容は以下のとおり。
• ChatGPTの業務活用促進を目的に教育資料の整備
• 社内ポータル・Web社内報での情報発信
• オンライン勉強会の開催
これらはアドヴィックス社内の生成AI CoE活動やビジネスプロセス革新部が主導する形で行われているが、その一部をシーイーシーが支援している。同社の参画を求めた理由について「すでにシーイーシーとは20年以上のお付き合いがあり、当社の業務内容もよくご存知です」と説明するのは、ビジネスプロセス革新部の竹崎 将宏氏。また生成AIの実装・活用に関し、Azureのプライベートクラウドを用いた「セキュアAIチャット構築サービス」の提供を通じて豊富な実績・経験があることも、高く評価したという。
意思決定者向け勉強会などを開催
シーイーシーが支援した活動の1つが、オンラインおよびオンサイトの勉強会だ。
まず2025年5月に、主にCoEメンバーを対象としたオンライン勉強会を開催。生成AIの現状や今後の動向、AIエージェント活用で拓ける可能性などをテーマに、どのような方向性を見据えるべきかが議論された。この勉強会にはアドヴィックスの前副社長も参加している。
また2025年9月には、意思決定者向けのオンサイト勉強会(役員勉強会)も開催。社長から部長まで35名の役職者を対象に、愛知県刈谷市にあるアドヴィックス本社に隣接するテクニカルセンター内において、対面で実践的に取り組むハンズオン形式で、AIの基礎から使い方までを学んでいただいた。
「これらの勉強会で目指したのは、まずは経営層に『生成AI活用で生産性が向上する』ということを認識していただくことでした」と竹崎氏。CoEから発信するよりも、トップダウンの方が全社への浸透がスムーズに進むからだという。「そしてそのためには、外部の専門家に参画していただいた方が効果的だと判断しました」
その一方でアドヴィックスでは、生成AIとの対話によって企画案やアイデア、思考の整理を行う「壁打ち」の方法や、議事録や資料を要約する方法など、実践的な使い方に関する「ユーザーズマニュアル」も制作。これもシーイーシーが支援している。
活用支援の効果と今後の展望
着実に広がりつつある生成AI活用
これらの勉強会の開催は、大きな成果を生み出している。
まず注目したいのが、生成AI活用による「時短効果」だ。すでに1人あたり月4時間の業務効率化が実現されており、会社全体で計算すれば相当大きな数値になると見込まれる。
この効果を支えているのが、社員の意識変化だといえるだろう。勉強会参加者へのアンケート調査では、「生成AIについて意外と知らないことがあり、とても勉強になった」「幅広い場面での活用の可能性を感じた。活用領域の拡大に期待している」「業務に対する視点が変わった」といったコメントが寄せられている。
また実際の生成AI活用も着実に拡大。すでに、アプリケーション活用、データ解析、工数管理、新規提案・アイデア出し、資料の要約・翻訳、議事録作成などで活用されている。
また、これまでは熟練社員に質問していたことを生成AIに聞く、という使い方も検討しており、ナレッジの「セルフサービス化」に取り組んでいる。さらに、アドヴィックスでは社外向けのブログも運営しているが、その原稿執筆の一部は生成AIが行っており、人の視点とAIの力を融合させることで、より読みやすく伝わりやすいコンテンツにすることが可能になっているという。
「このような一連の取り組みの中でも、特に重要だったのが役員勉強会です」と坂本氏。実際に生成AIに触れていただくことで、AIを使いこなすにはデータ基盤の整備が欠かせない、といった認識が広がっていったからだ。「データの重要性に気づいていただけたのも、シーイーシーが専門家としての観点から、適切な勉強会を企画してくれたおかげだと考えています」と語る。
すでに「生成AIなしの生活には戻れない」というコメントも寄せられているという。生成AI活用は着実に、アドヴィックスの企業文化の中に根付きつつあるのだ。
人と技術が共鳴する組織づくりを目指す
株式会社アドヴィックス ビジネスプロセス革新部 竹崎 将宏 氏
株式会社アドヴィックス ビジネスプロセス革新部 グループリーダー 坂本 昌之 氏
株式会社 シーイーシー 営業グループ 営業本部 エンタープライズ営業部 石井 絃貴
株式会社 シーイーシー 営業グループ 営業本部 エンタープライズ営業部 土本 高太郎
「シーイーシーは、当社が期待した以上の対応をしてくれました」と竹崎氏。まだ試行錯誤の段階から参画してもらい、適切な指導を受けたことで、生成AI活用をここまで拡大できたのだという。「最初はボトムアップから始まりましたが、その後はトップダウンも含めた、両方向からの支援をいただきました。その結果、役員の理解が深まるとともに、社内の風土づくりも進めることができ、感謝しかありません。今後もユーザーからの要望をもとに、アドヴィックス専用ChatGPTの機能を拡充していきます」
最後に坂本氏は、AIや最先端技術を活用した業務改革を推進し、人と技術が共鳴する組織づくりを目指していくという。「そのためにはデータ基盤のさらなる整備や、自社独自のAIの開発、それを使いこなすための課題の洗い出しや教育も必要になります。これらについても、ぜひシーイーシーの知見をお借りしたいと考えています」

株式会社アドヴィックス

- 本 社 :
- 〒448-8688 愛知県刈谷市昭和町2-1
- 取締役社長:
- 秋山 晃
- 従業員数:
- 13,842名(連結)、4,997名(単独)
- 事業内容:
- 自動車用ブレーキシステムおよびそのシステムを構成する部品の開発・生産・販売
- URL :
- https://www.advics.co.jp/
アイシン・デンソー・住友電工・トヨタ自動車の合弁会社として、2001年7月に誕生したブレーキシステムサプライヤー。創業以来ブレーキ製品を通じて、クルマの安全・快適・環境に世界中で貢献してきた。世界11カ国・31拠点でビジネスを展開し、売上高は8,372億円(2024年度)。今後もさまざまなニーズに対応したブレーキ開発に挑戦し続け、新たなモビリティ社会の実現を目指している。
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